カーシェアリングは今後日本に普及していくのか

自動車を買わずとも必要な時に必要なだけ自動車を利用できるカーシェアリングは現在世界的に注目される取り組みになっていることは間違いありません。

地球温暖化の傾向はもはや疑いようのない事実として存在しており、その地球温暖化を促進する要素として自動車は非常に重要なものです。

環境負荷を今後軽減して行くことを考えるのであれば、環境に対して強い悪影響を与える自動車をより効率的に運用して行くカーシェアリングは重要なものになってくる事でしょう。

日本でのカーシェアリングの普及

では日本国内においてカーシェアリングは今後普及していくのかというと、もちろんその可能性は高いと言えます。

その根拠として挙げられるのはまず、カーシェアリングのメリットのひとつである
「自動車運用コストの削減」という部分です。
これは特に東京都などの人口密集地域において強力なメリット、普及の要因になり得ます。

先進国である日本国内では個人であっても自動車を持つことがステータスになっている部分がありますが、しかし東京都など人口密集地域では土地代がかなり高額になっています。
その中で車を持つということになると月数万円の駐車場代金を支払う必要があるわけですが、そうしたコスト面においてカーシェアリングは非常に優れているのです。

コスト面でのメリットは大きい

駐車場代はカーシェアリングを運用する会社が負担し、そしてその運用会社はまとめて借り上げることで一台当たりの駐車場代を削減できるため、総合的なコスト面ではかなりメリットが大きくなります。

今後日本では東京オリンピックなどのイベントも催されていくわけですから、そうした需要を目当てとした普及が発生する可能性は高いでしょう。

加えて人口密集地域であればカーシェアリングの拠点となる駐車場からの徒歩圏内に多くの人が住んでいるわけですからビジネスチャンスも大きく、ビジネスチャンスがあれば参入企業が増加して普及を見せることになると考えられます。

公共交通機関の高度さも普及の可能性を高める

また日本でカーシェアリング普及の可能性として確認したいのが公共交通機関の高度さです。
一見すると公共交通機関は自動車の需要を損なうもののようにも見えますが、カーシェアリングは駅からその近辺、もしくは駅までの近距離移動に用いることを想定しています。
どちらかがどちらかの需要を損なうのではなく、あくまでも互いの欠点を補完するもの、互いの需要を増加させるものとして扱われるべきです。

そうした点において日本は鉄道を中心とした公共交通の整備が世界的に見ても極めて高いレベルにあるわけですから、上手く顧客開拓をしていけばそれだけ普及をさせていけるとして見ることが出来るわけです。

とはいえ日本全国にこうした理屈が適用できるわけではなく、例えば公共交通機関が整っていない地方などでは各家庭が自動車を持つことが一般的でもあります。
そのためカーシェアリングを国全体に普及させるのであれば、官民が連携しての取り組みが必要になることでしょう。