既存マンション駐車場の空きスペース対策で導入されるカーシェアリング

「一家に１台」「一人に１台」と言われた自動車も、今は「必要なときだけ使えればいい」と考える人が増えています。３０分単位で借りるレンタカーや、数人で１台を共有するカーシェアリングも盛んになってきました。

その中で特に注目されているのが、既存マンションで駐車場の空きスペースを利用したカーシェアリング。この方法に、どんなメリットがあるのでしょうか？

住民のメリット

特に都市部のマンションは、電車やバスが発達していて自動車の必要性をあまり感じない住民が多くいます。

とはいえ旅行やレジャー、大きな買い物をする時に「あれば便利」とも考えています。

駅前まで行ってレンタカーを借りるのは面倒ですし、たまに乗る車がマンションの駐車場に止まっていれば最高でしょう。それを実現するのがカーシェアリングで、何世帯かの住民で折半すれば維持費も格安。

乗る予定がバッティングする可能性はありますが、とても賢いやり方です。

大家のメリット

駐車場の空きスペースは、マンションを管理する大家さんにとって頭が痛い問題。

家賃に加えて駐車場代を払ってくれる人に入居してほしいものですが、全員が車持ちとは限りません。スペースが１つ埋まれば月に数万円の安定収入になるので、何とかしたいと考えるでしょう。

そこで有効なのがカーシェアリング。

共有の車なら、駐車スペースを末永く使ってもらえる事が期待できます。また買い物などの交通が少し不便な物件で、カーシェアリング可能にすれば入居希望者へアピールになります。

駐車場の空きスペースが解消されるだけでなく、入居率のアップにもつながって一石二鳥です。

カーシェアリング会社のメリット

カーシェアリングは住民で車を共同購入したり、大家さんが管理する事もありますが、運用を専門的に行う会社に任せるのが一般的です。車の定期的なメンテナンスや保険など、面倒な手続きをしてくれるので安心です。

ＰＣやスマホから車を予約できるシステムも持っているので、住民同士で使い方をめぐるトラブルが起こるのも予防できます。

またカーシェアリング会社にとっても、マンション駐車場の空きスペースは優秀な場所。

運転する人がはっきりしていて、大家さんがその人達を把握できるので連絡がスムーズに行きます。車やシステムの利用料も、家賃と一緒に払ってくれるケースが多く収益が安定します。

このように様々な立場の人が恩恵を受けられる方法なので、導入が増えていくと予想されます。